脳卒中亜急性期患者におけるバランス評価システムテスト(BESTest)短縮版3種の測定特性比較

論文情報

この投稿は、~兵庫自費訪問リハビリ整体リ・サンテ宝塚~』が脳卒中や骨折、人工骨頭の手術後のリハビリテーションに従事する医療従事者の方や、高齢者の転倒・介護予防に興味がある方に向けエビデンス情報を発信します。少しでも皆様のお役に立てればなと思っています。

リハビリを行う際バランス能力を考えるには「静的安定性」、「運動機能」、「安定性限界」、「垂直性」、「反応的姿勢制御」、「予測的姿勢制御」、「動的安定性」、「感覚機能」、「認知機能」と言った姿勢制御の構成要素の評価、理解が必要です。

リハビリを行なう上で使用される評価はBBS、TUG、DGI、BESTestなど様々な評価を用いることがあると思います。

この中でBESTestはこの構成要素全てを評価することができる評価となっていますが、所要時間が長いことがネックとなります。

そこで

今回は、「脳卒中亜急性期患者におけるバランス評価システムテスト(BESTest)短縮版3種の測定特性比較」についてと言うテーマでお送りしていきたいと思っています。

脳卒中亜急性期患者におけるバランス評価システムテスト(BESTest)短縮版3種の測定特性比較

本日紹介する論文

研究の目的

本研究の目的は、脳卒中急性期患者を対象に、3種類のBESTest短縮版(S-BESTest、Brief-BESTest、Mini-BESTest)とオリジナルのBESTestの信頼性、妥当性、床効果、天井効果、反応性を比較すること

対象

●信頼性評価:亜急性脳卒中患者12名

●妥当性試験:亜急性脳卒中患者70名

参加基準
  • 初発の片側半球性脳卒中の診断
  • 4ヶ月以内の発症
  • 安定したバイタルサイン
  • 指示に従うことができる
除外基準
  • 脳卒中以外の神経疾患
  • 不安定なてんかん
  • 睡眠覚醒・呼吸制御中枢や小脳に関わる脳幹部の病変
  • 脳動脈瘤
  • 眼鏡で解決しない視覚障害
  • Mini-Mental State Examination(MMSEスコア≦23)で測定した認知障害

方法

信頼性
  • リハビリテーションに10年の経験を持つ理学療法士1名が採点し、さらに7日後にビデオテープで採点して、同時採点とビデオテープ採点の結果に違いがないことを確認
  • その後脳卒中リハビリテーションの経験がそれぞれ1年、5年、10年の理学療法士3名と理学療法士の学生2名を用いて評価者内および評価者間の信頼性を評価
妥当性
  • 一人の理学療法士が、70人の患者全員に対して、ベースライン時、2週間後、リハビリテーション後4週間後の計3回、BBSとBESTestを実施
  • BBSはBESTestの前に行う
  • すべての患者は同じ口頭指導を受け、必要な時間だけ休息可能
  • 評価時間の合計は約1.5時間であり、テストが1日で終わらない場合は、翌日に持ち越す

各BESTestの評価内容

結果

  • すべての短編BESTは、優れた信頼性と優れた妥当性を示した
  • S-BESTESTとBESTESTは、Brief-BESTestやMini-BESTestと異なり、階差・天井効果がないことがわかった
  • S-BESTは6点BESTは16点をカットオフ点として,バランスが改善した亜急性期の脳卒中患者を識別する精度が高いことが示された
  • S-BESTestは,亜急性期脳卒中患者のバランス障害を評価するのに適した短形式のBESTestであることが示唆された
  • 脳卒中亜急性期患者におけるバランス障害の評価には、時間的制約がない場合は、オリジナルBESTestを使用することを推奨
  • 評価時間を短縮する必要がある場合や、バランスが改善した患者を特定する必要がある場合は、S-BESTestが亜急性期脳卒中患者のバランス評価に最も適した選択となる

まとめ

今回紹介した論文では、BESTestの4つのバージョン(S-BESTest,Brief-BESTest,Mini-BESTest,BESTest)はいずれも,亜急性期脳卒中患者において,優れた信頼性とBBSとの高い同時妥当性,高い内部反応性を示しました。

S-BESTは、少なくとも3秒間自立して立つことができる脳卒中患者を対象として開発されたものとなっています。

このS-BESTestは、オリジナルのBESTestと同様に、有意な床-天井効果を示さず、バランスの改善を識別する高い外的反応性を示し、S-BESTestは亜急性期脳卒中患者の姿勢制御障害の評価に用いるのに適してると言った結果になっています。

今後評価でS-BESTestを用いるときはMCIDが6点となっているのでこれをもとに効果判定を行って頂ければと思います。

BESTではMCIDは16点となっています。

今後のリハビリテーションの評価やアプローチの一助になればと思います。

兵庫県宝塚市の訪問リハビリ整体 リ・サンテとは

リハビリ整体リ・サンテは、兵庫県宝塚市にオープンした地域の高齢者を始め様々な方に密着し転倒予防介護予防を目的とした自宅訪問型のリハビリ整体です。

当整体院では兵庫県宝塚市の高齢者の方を始めとし、介護予防転倒予防体のケアを目的に筋力やバランス能力向上、動作指導を行う自費(保険外)の訪問リハビリ整体です。

訪問リハビリ整体の特徴は

自宅を訪問させて頂き病院で行われるリハビリと整体院で行われる施術の要素を併せ持つ生活に密着した業界初の生活圏全般をサポートする”整体院となっています。

リハビリ整体リ・サンテには医療機関で高齢者の身体を回復させるためのリハビリに従事し、高齢者のフレイル対策介護予防転倒予防の研修を受けた理学療法士(国家資格)の資格を持ったスタッフが在籍しています。

ここで培った知識を生かし、高齢者の介護・転倒予防、運動不足解消を目的自宅を訪問させて頂き、高齢者一人一人の身体の状態を把握し完全個別式のリハビリ&整体サービスを提供しています。

当整体院では単なる『マッサージ』や『筋力トレーニング』だけで終わらず、最新の予防医学をもとに個人個人のお身体に合わせたプログラムを作成し60分間完全マンツーマンで施術させて頂きます。

※お身体の関節筋肉の状態、バランス能力数値化し、そのデータは後日グラフを作成しお渡しさせて頂きお身体についてお伝えさせて頂きます。

リハビリ整体リ・サンテで施術ご希望の方はこちら!

リハビリ整体リ・サンテにて施術のご相談やご質問がある方は、お気軽にご連絡ください!

ホームページはこちらになります

兵庫リハビリ整体リ・サンテ宝塚HP

当整体院では様々な方に体験して頂くために‟初回無料体験”を実施しています。

ぜひご興味が御座いましたら、いつでもご相談ください!

《お問い合わせはこちら》

コメント