意識的な後方ステップと反応的な後方ステップの筋シナジーの違いとは?

論文情報

この投稿は、兵庫県宝塚市に誕生した訪問リハビリ整体リ・サンテが高齢者や脳卒中後遺症の方リハビリテーションに従事する医療従事者の方や、高齢者の転倒・介護予防に興味がある方に向けエビデンス情報を発信します。少しでも皆様のお役に立てればなと思っています。

歩行中の予期せぬ『つまずき』や『滑り』などは健康な高齢者における転倒の主な原因となっています。地域に住んでいる高齢者における転倒の40%はスリップであり、この発生率は年齢を重ねるにつれてますます上昇していきます。

この転倒を防ぐためには、つまづきや滑ったときに足を出し(ステップ)バランスを取り直すことが重要となってきます。

今回は「意識な後方ステップと反応的な後方ステップの筋シナジーの違いとは?」についてと言うテーマでお送りしていきたいと思っています。

少しでも今後のアプローチや考え方の一助になれればと思います。

随意的な後方ステップと反応的な後方ステップの筋シナジーの違いとは?

本日紹介する論文

研究の目的

本研究の目的は、随意的な後方ステップと反応的な後方ステップの神経筋制御の違いを調べるとともに、両ステッピング反応の神経筋制御に対する加齢の影響を調べること。

対象

  • 健康な若年成人10名(28.7 ± 4.3)
  • 歩行可能な地域在住の高齢者10名(67.8 ± 1.7)
  • 右利き
除外項目(アンケート)

神経系、筋骨格系、心肺系、その他の全身疾患を持つ人

方法

  1. 安全ハーネスを着用し、ACTIVESTEP電動トレッドミル(SIMBEX, Lebanon, NH)上に立つ。
  2. すべての参加者について、静かに立っている間のベースライン試行が収集。
  3. 参加者は、トレッドミルのベルトは静止したままで聴覚的な合図に従って、できるだけ早く後方方向に自発的に一歩を踏み出す。
  4. 聴覚的な合図(「BEEP」音)は、試行の開始(「START」音で示される)後2~4秒以内に与えられ1回目は利き足で、2回目は利き足でない足で一歩を踏み出すという、合計2回の自発的なステップの試行を行った。
  5. 自発的ステップ試行の後、被試験者は2回、立位時に突然スリップのようなトレッドミルの動揺にさらされ、スリップを経験したら、バランスをとり転ばないようにする。
  6. 外乱はベルトの変位が0.38m、速度が0.86m/s、加速度が21.5m/s2とより高い強度で、各試験の開始後2〜4秒の間にランダムに発生させた。
  7. トレッドミルのベルトが前方に移動し、後方にバランスを崩したときに発生し転倒防止のために反動的なステップを分析。
本研究の代表的な被験者の(a)自発的ステップと(b)反応的ステップを、(1)スリップ開始(反応的ステップ)または聴覚合図開始(自発的ステップ)、(2) ステップ肢のリフトオフ(LO)、(3) ステップ肢のタッチダウン(TD)のイベント時間帯で模式化している。(c)慣らし運転時のトレッドミル滑走プロファイル。t1:加速期(t = 0.04 s, a = 16.75 m/s2),t2:定速期(t = 0.25 s, a = 0 m/s2),t3:減速期(t = 0.04 s, a = – 16.75 m/s2)の3段階からなる.2回目のスリップトライアルでは、同じフェーズをより長く、より大きな加速度で行う(t1:t = 0.04 s, a = 21.5 m/s2; t2:t = 0.33 s, a = 0 m/s2; t3:t = 0.04 s, a = – 21.5 m/s2).

データの収集と処理

  • キネマティックデータは、サンプリングレート120Hzの8カメラモーションキャプチャシステム(MOTION ANALYSIS corporation, Santa Rosa, CA)を用いて収集し、Helen Hayesマーカーセットから29個のマーカーを両側骨ランドマーク、頭部、体幹に配置して関節中心を算出。
  • カットオフ周波数6Hzの4次バターワースフィルターでローパスフィルターをかけ、カスタマイズしたMATLABルーチン(MATHWORKS, Natick, MA)を使って運動学的変数を計算。
  • DELSYS Trigno表面筋電図(EMG)センサーを用い、前脛骨筋(TA)、内側腓腹筋(GAS)、外側広筋(VLAT)、大腿二頭筋長頭(BFLH)のEMG活動を1200Hzで記録。
  • 補正されていない生のEMG信号は、まず20~450Hzの帯域幅でハードウェアバンドパスフィルターをかけ、80dbを超える標準モード除去比を適用。
  • データ収集後、EMGデータは35Hzでデジタルハイパスフィルタリングされ、全波整流された。整流されたデータは、カットオフ周波数40Hzの2次デュアルパスバターワースローパスフィルタで平滑化された。
若年者と高齢者の自発的・反動的な踏み込みにおける筋電図(EMG)ポストパーターベーションのオンセット例。2本の縦棒はそれぞれLOイベントとTDイベントを示す。TA前脛骨筋、BFLH大腿二頭筋長頭、GAS内側腓腹筋、VLAT外側広筋。

アウトカム

  • ステップ長
  • 足部角度、膝部角度
  • 筋シナジー

結果

  • 若年者、高齢者ともに反応性ステップと随意性ステップの運動反応については、若年者、高齢者ともに反応性後方ステップでは随意性後方ステップに比べてステップ長、反応時間、実行時間が短い。
  • 上記のすべての変数について、若年層と高齢者ともに、スリップ摂動後の左右の踏み分けに有意差は認められなかった。
  • 若年者、高齢者ともに、随意的なステップ時に観察された膝の屈曲に比べ、反応的なステップ時には大きな膝の屈曲を示したが、足底屈曲角度については、反応的ステップ時と随意的ステップ時の有意差は認められなかった。
  • 健康な成人と高齢者では反応性ステップ反応時と随意性ステップ反応時の神経筋制御は若年者と高齢者の双方で異なり、随意性ステップに比べ反応性ステップ時の筋シナジーは両群とも少ない。
  • 随意的な後方ステップの際、若年者と高齢者との間には筋シナジー数の違いは認められなかった。
  • 反応的後方ステップ時、若年成人と高齢者での2つのシナジーの違いは、立脚肢の前脛骨筋大腿二頭筋長頭腓腹筋内側頭の重量が大きい。
  • 加齢による筋シナジーの構造変化は少ないが、筋萎縮や収縮速度の変性による加齢に伴う筋機能低下に起因する可能性がある。

まとめ

今回紹介した研究では、若年者と高齢者では、反応的ステップ時のシナジー数は変化がないことから、その筋肉単体の加齢による機能低下が影響しています。

兵庫県宝塚市の訪問リハビリ整体 リ・サンテとは

リハビリ整体リ・サンテは、兵庫県宝塚市にオープンした地域の高齢者を始め様々な方に密着し転倒予防介護予防を目的とした自宅訪問型のリハビリ整体です。

当整体院では兵庫県宝塚市の高齢者の方を始めとし、介護予防転倒予防体のケアを目的に筋力やバランス能力向上、動作指導を行う自費(保険外)の訪問リハビリ整体です。

訪問リハビリ整体の特徴は

自宅を訪問させて頂き病院で行われるリハビリと整体院で行われる施術の要素を併せ持つ生活に密着した業界初の生活圏全般をサポートする”整体院となっています。

リハビリ整体リ・サンテには医療機関で高齢者の身体を回復させるためのリハビリに従事し、高齢者のフレイル対策介護予防転倒予防の研修を受けた理学療法士(国家資格)の資格を持ったスタッフが在籍しています。

ここで培った知識を生かし、高齢者の介護・転倒予防、運動不足解消を目的自宅を訪問させて頂き、高齢者一人一人の身体の状態を把握し完全個別式のリハビリ&整体サービスを提供しています。

当整体院では単なる『マッサージ』や『筋力トレーニング』だけで終わらず、最新の予防医学をもとに個人個人のお身体に合わせたプログラムを作成し60分間完全マンツーマンで施術させて頂きます。

※お身体の関節筋肉の状態、バランス能力数値化し、そのデータは後日グラフを作成しお渡しさせて頂きお身体についてお伝えさせて頂きます。

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