この投稿は、『~兵庫自費訪問リハビリ整体リ・サンテ宝塚~』が脳卒中や骨折、人工骨頭の手術後、腰痛のリハビリテーションに従事する医療従事者の方や、高齢者の転倒・介護予防に興味がある方に向けエビデンス情報を発信します。少しでも皆様のお役に立てればと思っています。
皆さんは「正しい姿勢」と聞くと、どんな姿を思い浮かべますか?
背筋をピンと伸ばし、耳から肩・股関節・膝・くるぶしまでが一直線になった立ち姿勢――学校や雑誌、整体やリハビリの現場で、これが「理想的な姿勢」と教えられてきた方は多いと思います。
でも最近の研究では、この「標準的な姿勢」は科学的な根拠が乏しく、むしろ“神話”に過ぎないことが分かってきました。
今回は“正しい姿勢”は本当に正しいの? 最新研究が示す新しい姿勢の考え方を、できるだけ分かりやすくご紹介します。
“正しい姿勢”は本当に正しいの? 最新研究が示す新しい姿勢の考え方
本日紹介する論文
THE STANDARD POSTURE IS A MYTH: A SCOPING REVIEW.2024
研究の目的
この研究の目的は、長年信じられてきた「標準姿勢(ideal posture)」の根拠を調べ直すこと。
具体的には:
• Kendall夫妻が提唱した有名な「理想的な姿勢」の起源を追跡
• その姿勢が現代の科学的研究と一致しているのか検証
• 臨床現場でその基準を使い続けることが妥当かどうか検討
つまり、「私たちが“良い姿勢”と信じてきたものは本当に正しいのか?」を問い直すレビュー研究となっています。
方法
研究チームは、PRISMA-ScRというスコーピングレビューの手法に基づき、次のように調査しました。
• 検索対象:PubMedとScopus(世界的に利用される医学・科学論文データベース)
• 検索ワード:「standing posture(立位姿勢)」「plumb line(垂線)」「gravity line(重力線)」
• 対象言語:英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語
• 対象:成人で、病気のない人の立位姿勢に関する研究
• 除外:病気や変形など特殊な姿勢を扱ったもの
その結果、6本の研究論文と3冊の書籍が選ばれました。
研究対象・比較内容
主に調べたのは次の2つです。
- Kendall夫妻の提唱した「理想的な姿勢」の定義
- 現代の研究で観察される「自然な立ち姿勢」や「重力線」との違い
結果
●起源は19世紀の古い概念
⇒「筋肉の助けなしに立てる姿勢」という非現実的な考えがもとになっている。
●Kendall夫妻の姿勢モデルは科学的根拠が薄い
⇒耳・肩・股関節・膝・くるぶしを一直線に結ぶラインは、実際の人体の重力線とは一致しない。
●自然な個人差を無視している
⇒年齢・性別・人種による姿勢の違いを考慮しておらず、現実には存在しない「理想像」を基準にしている。
●偽陽性(誤診)のリスクが高い
⇒多くの健康な人が「悪い姿勢」と誤解され、必要のない矯正や治療につながる危険性がある。
結論とまとめ
「標準的な姿勢」という概念は科学的根拠がなく、神話に過ぎない。
と述べています。
つまり、「正しい姿勢」という一律の基準にこだわること自体が間違いであり、むしろ一人ひとりの快適さや機能性を重視すべきだということです。
• 「標準姿勢」という概念は科学的根拠が乏しい
• 個人差を無視すると誤診や不必要な矯正につながる
• 大切なのは、その人にとって快適で機能的な姿勢
• リハビリや整体では「動きやすさ」「生活の快適さ」を中心に考えるべき
理学療法士としての臨床応用
- 評価の基準を見直す
従来は「理想姿勢からのズレ」を問題視してきましたが、これからは「その人の姿勢が痛みや動きやすさにどう影響しているか」に注目すべきです。
- 不必要な不安を与えない
「あなたの姿勢は悪いです」と安易に言ってしまうと、本人が不安になり、余計に身体の使い方が硬直してしまうことがあります。姿勢は個人差があって当然だと伝えることが大切です。
- 快適で機能的な姿勢を探す
長時間立っても疲れにくい、呼吸がしやすい、動作がスムーズにできる――そんな“自分にとっての良い姿勢”を一緒に見つけていくことが重要です。
- 動的な評価を取り入れる
静止している姿勢だけではなく、歩行や立ち上がり、物を取るといった「動きの中での姿勢」を観察することが、より実用的です。
一般の方へのメッセージ
「正しい姿勢をしなければ…」と無理に背筋を伸ばして疲れてしまった経験はありませんか?
最新の研究は、「理想の姿勢は存在しない」と教えてくれています。
大切なのは、無理なく続けられる姿勢や動き方を見つけることです。
リハビリや整体の場では、「姿勢を矯正する」のではなく、「自分の体に合った快適な姿勢をサポートする」ことがゴールになります。
兵庫県宝塚市の自費訪問リハビリ整体 リ・サンテとは
自費訪問リハビリ整体リ・サンテは、兵庫県宝塚市にオープンした脳卒中の方や人工関節の手術をされた方、足腰にお悩みを抱えている方を始め様々な方に密着し自費(保険外)での自宅や施設への訪問型のリハビリ整体です。
自宅や施設を訪問し病院で行われるリハビリと整体院で行われる施術の要素を併せ持つ生活に密着した‟業界初の生活圏全般をサポートし生活の質の向上を目的とした”自費リハビリ施設となっています。
リハビリ整体リ・サンテには医療機関で脳卒中後遺症の方や、人工関節の術後、骨折後などの身体を回復させるためのリハビリに従事し、高齢者のフレイル対策や介護予防、転倒予防の研修を受けた理学療法士(国家資格)の資格を持ったスタッフが在籍しています。
ここで培った知識を生かし、自宅や施設を訪問させて頂き、皆さんのお悩み事をを解決するために一人一人の身体の状態を把握し完全個別式のリハビリ&整体サービスを提供しています。
当自費リハビリ整体では単なる『マッサージ』や『筋力トレーニング』だけで終わらず、最新の予防医学をもとに個人個人のお身体に合わせたプログラムを作成し30分~60分間完全マンツーマンで施術させて頂きます。

自費訪問リハビリ整体リ・サンテで施術ご希望の方はこちら!
自費訪問リハビリ整体リ・サンテにて施術のご相談やご質問がある方は、お気軽にご連絡ください!
自費リハビリ整体院では様々な方に体験して頂くために‟初回無料体験”を実施しています。
ぜひご興味が御座いましたら、いつでもご相談ください!
コメント