高血圧対策に“立つ習慣”の重要性

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この投稿は、~兵庫自費訪問リハビリ整体リ・サンテ宝塚~』が脳卒中や骨折、人工骨頭の手術後、腰痛のリハビリテーションに従事する医療従事者の方や、高齢者の転倒・介護予防に興味がある方に向けエビデンス情報を発信します。少しでも皆様のお役に立てればと思っています。

みなさんは、1日のうちどれくらい座って過ごしていますか?

テレビを見たり、スマホをいじったり、食事をしたり… 気づけば何時間も座っていること、ありませんか? 特に高齢になると、外出の機会も減り、「1日10時間以上」座っている方も珍しくありません。

でも、座りっぱなしの生活が、実は「高血圧の原因になる」としたらどうでしょう?

アメリカで行われたある研究で、「ちょこちょこ立つだけ」で血圧が下がったという驚きの結果が出ました。今回はその論文を、できるだけ分かりやすくご紹介します。

「血圧を下げる新習慣は“ちょこっと立つこと”だった!〜座りすぎに潜むリスクと対策〜」

本日紹介する論文

参考文献

Sitting Time Reduction and Blood Pressure in Older Adults: A Randomized Clinical Trial.2024

研究の目的

本研究の目的は、

【肥満傾向にある高齢者に対し、「座りすぎを減らす」行動介入(I-STANDプログラム)を行うことで、座位時間と血圧にどのような影響があるかを検証すること】。
特に、収縮期および拡張期血圧、座位時間の変化を主要アウトカムとし、BMIや体重などの身体測定値も副次アウトカムとして評価されました。

方法

本研究は無作為化比較試験(RCT)であり、以下のように設計されました。

• 研究期間:2019年1月~2022年11月
• 研究場所:アメリカ・ワシントン州のKaiser Permanente医療機関
• デザイン:並行群RCT、1:1での無作為割付
• 主要評価項目:
• accelerometerで測定した日中の座位時間(分/日)
• 血圧(収縮期・拡張期)
• 副次評価項目:
• BMI、体重、腹囲、身体機能(椅子立ち上がりテスト)など

対象

対象

•年齢:60歳~89歳
• BMI:30〜50(肥満〜高度肥満)
• 自己申告で「1日6時間以上座っている」
• 独力で立ち上がり・歩行が可能
• Kaiser Permanenteに過去12ヶ月継続的に加入している者
• 英語が理解可能、電話対応・資料読解ができる

除外基準

• がんや末期疾患の既往
• 認知症、精神疾患、重度の視覚・聴覚障害
• 他の研究への参加中
• 調査手順に同意できない、実施が困難と判断された者

介入方法

介入群には、社会的認知理論・習慣形成理論・動機づけ面接法に基づいた「I-STAND」プログラムが6ヶ月間提供されました。

※I-STANDプログラム⇒々の状態や目標に合わせてカスタマイズされ、理学療法士や作業療法士などの専門家が指導を行います。プログラム内容は、筋力トレーニング、バランス訓練、移動動作の練習、日常生活動作の練習など多岐にわたります。また、実際の生活空間を想定した環境での訓練も行われ、より実践的な能力向上を目指します。

• 健康コーチング10回(2回対面・8回電話:パンデミック中はすべて電話)
• スタンディングデスク、活動量計(リマインダー付き)を支給
• 個別目標の設定:座位時間の削減、立位頻度の増加
• 自己リマインダー活用:内的感覚・外的通知・習慣化の工夫

比較(コントロール群)

対照群は同様に10回の健康コーチングを受けましたが、「座位削減」や「身体活動」には触れず、以下のような一般的健康話題が対象となりました

• 栄養・睡眠・転倒予防・ストレス管理など
• 活動量計・スタンディングデスクの提供なし

結果

参加者の特徴

• 合計283名(介入群140名、対照群143名)
• 平均年齢:68.8歳、女性比率65.7%、平均BMI:34.9
• 約52%が高血圧と診断、69%が降圧薬を服用

座位時間の変化(主アウトカム)

• 介入群:6ヶ月後に1日あたり−31.85分の減少(P=0.003)
• 対照群:変化なし〜微減

血圧の変化(主アウトカム)

• 収縮期血圧:介入群で−6.67mmHg → コントロールとの差は3.48mmHg(P=0.03)
• 拡張期血圧:群間に有意差なし(P=0.78)

副次評価項目

• 体重・BMI・腹囲における有意差なし
• 椅子立ち上がり時間やステップ数にわずかな改善傾向
• 有害事象:両群ともに重篤な副作用はなし(骨折・入院などは研究と無関係)

結論とまとめ

本研究により、「座る時間を減らすだけで収縮期血圧が有意に低下する」ことが示されました。

減少量は平均で3.5mmHgに及び、これはウォーキングや減塩食と同等の降圧効果とされます。

注目すべきは、体重やBMIには変化がなかったにもかかわらず、血圧は改善された点です。

つまり、「座位時間の削減は体重減少とは独立して血圧改善に寄与する」という、新しい視点が得られました。

また、今回は高いBMIの方が対象でありましたが、BIMが高くない方でもこの考え方は行えるのではないかと思います。

理学療法士としての臨床応用

  1. 運動困難者への代替介入

「運動ができない高齢者」に対しても、「立ち上がる・座りすぎを減らす」だけで健康効果が期待できる。特に心血管リスクを抱える患者には有効。

  1. 個別指導での“立ち習慣”の導入

座位姿勢が長くなりがちな場面(テレビ視聴・趣味活動)に対し、「CM中に立つ」「タイマーで1時間おきに立つ」など行動変容を具体的に支援。

  1. 自主トレ指導に活用

在宅リハ・訪問リハにおける自主トレメニューとして、ストレッチや立ち上がりの回数目標に加え、「座り時間を記録する」行動モニタリングを併用。

兵庫県宝塚市の自費訪問リハビリ整体 リ・サンテとは

自費訪問リハビリ整体リ・サンテは、兵庫県宝塚市にオープンした脳卒中の方や人工関節の手術をされた方、足腰にお悩みを抱えている方を始め様々な方に密着し自費(保険外)での自宅や施設への訪問型のリハビリ整体です。

自費訪問リハビリ整体の特徴は

自宅や施設を訪問し病院で行われるリハビリと整体院で行われる施術の要素を併せ持つ生活に密着した業界初の生活圏全般をサポートし生活の質の向上を目的とした”自費リハビリ施設となっています。

リハビリ整体リ・サンテには医療機関で脳卒中後遺症の方や、人工関節の術後、骨折後などの身体を回復させるためのリハビリに従事し、高齢者のフレイル対策や介護予防、転倒予防の研修を受けた理学療法士(国家資格)の資格を持ったスタッフが在籍しています。

ここで培った知識を生かし、自宅や施設を訪問させて頂き、皆さんのお悩み事をを解決するために一人一人の身体の状態を把握し完全個別式のリハビリ&整体サービスを提供しています。

当自費リハビリ整体では単なる『マッサージ』や『筋力トレーニング』だけで終わらず、最新の予防医学をもとに個人個人のお身体に合わせたプログラムを作成し30分~60分間完全マンツーマンで施術させて頂きます。

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