1日の歩数、歩行パターンと死亡率との関連

論文情報

この投稿は、~兵庫自費訪問リハビリ整体リ・サンテ宝塚~』が脳卒中や骨折、人工骨頭の手術後、腰痛のリハビリテーションに従事する医療従事者の方や、高齢者の転倒・介護予防に興味がある方に向けエビデンス情報を発信します。少しでも皆様のお役に立てればと思っています。

皆さん、理学療法士やご家族、お医者様など様々な方から『歩かないといけない!』『歩きなさい!』と言われたことはありませんか?

歩行は特別な器具や設備を必要とせず、誰でも日常生活に取り入れやすい身体活動であるため高齢者でも容易に行いやすくなっています。

これまでの研究結果から、1日約6000歩~8000歩以上歩く事が推奨されています。

しかし、歩行のパターン(歩く時間帯や頻度、連続して歩くかどうかなど)が健康にどのように影響するかについては、これまで十分に検討されていませんでした。

そこで今回は、「1日の歩数、歩行パターンと死亡率との関連」について報告されている論文をご紹介させていただきたいと思います。

1日の歩数、歩行パターンと死亡率との関連

本日紹介する論文

参考文献

Association of Daily Step Patterns With Mortality in US Adults.2023

研究の目的

『米国の成人において、8000歩以上歩く日数と死亡率との間の用量反応関連を評価すること』

方法

コホート研究

対象

対象

 ・1日の歩数が入手可能な20歳以上の4372人の参加者のうち、3120人

・2005年~2006年にかけて、連続7日間、起床時に腰に加速度計(ActiGraph model 7164; ActiGraph, LLC)を装着し 1週間の1日の歩数パターンを評価するために、加速度計で歩数が記録された装着時間が10時間以上の日が4日以上ある人を対象

除外基準

 ・ 保険加入状況

・体格指数(BMI)

・10年後の死亡率

 に関する追跡データがない参加者は除外

介入方法

●日々の歩行パターンが評価

①歩行のタイミング: 朝、昼、夕方、夜など、1日の中でどの時間帯に歩行することが多いか

②総歩数: 1日あたりの総歩数。一般的に4000歩未満の群、6000歩から8000歩の群、10000歩以上の群に分けて分析

③歩行の頻度: 1日にどのくらいの頻度で歩いているか。短時間に複数回歩くパターンと、長時間連続して歩くパターンの比較

比較

●歩数が少ない群(4000歩未満)と多い群(8000歩以上)、および歩行が不規則な群(連続して歩かず、断続的に歩く群)と規則的な群(長時間連続して歩く群)の間で死亡率に差があるかどうか評価

●歩行のタイミングによっても死亡率に違いが見られるかどうかも調査を行う

アウトカム

●全死亡率と心血管疾患やがんなど特定の原因による死亡率が検討

→特定の原因としては、心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中)、がん(肺がん、大腸がんなど)が含まれる

●フォローアップ期間中に死亡した参加者のデータは、死亡証明書や病院記録を基に確認

結果

日々の総歩数が多いほど全死亡率が低いことが明らかになった

→特に、1日あたり8000歩以上歩く群では、4000歩未満の群と比較して死亡リスクが著しく低下し、心血管疾患やがんによる死亡リスクも、歩数が多いほど低い傾向が見られた

歩行パターンに関しては、1日に長時間連続して歩く習慣がある群で死亡リスクが低いことが確認

断続的に短時間しか歩かない群と比較して、連続して歩く群では全死亡率および心血管疾患による死亡率が有意に低かった

→この結果から、短時間の歩行を複数回行うよりも、ある程度の時間連続して歩行を行うことが健康に対してより有益である可能性が示唆された

歩行のタイミングについても、朝や昼の時間帯に歩く群では死亡率が低下傾向がある

一方で、夜間に歩くことが多い群では、他の時間帯に比べて死亡率の低減効果が小さいことが観察された

週1~2日8000歩以上歩いた参加者では、10年間の全死因死亡リスク、心血管死亡リスクが低かった

→10年後の死亡リスクは、8000歩以上の週歩行日数が増加するにつれて急速に減少し、3~4日でプラトーに達する

まとめ

今回の研究では、日々の歩行パターンが全死亡率および心血管疾患による死亡率と強く関連していることを示しました。

歩行は手軽で安全な身体活動であり、多くの人が日常生活に取り入れやすい運動ですが、歩数だけでなく、歩行の質やパターンにも注意を払うことが健康促進において有効である可能性があります。

特に、短時間の歩行を繰り返すよりも、週に1~2日長時間連続して歩行することが心血管疾患の予防に効果的であることが示されており、これは血液循環の改善や心肺機能の向上といった生理学的効果に起因すると考えられます。

また、朝や昼の時間帯に歩行することが夜間に比べてより良い健康効果をもたらす可能性がある点は、今後の研究でもさらなる検証が必要です。

今回ご紹介した論文がリハビリで歩行を行う際や、自主トレとしての散歩指導を行う際の説明などに活かしていただければと思います。

兵庫県宝塚市の自費訪問リハビリ整体 リ・サンテとは

自費訪問リハビリ整体リ・サンテは、兵庫県宝塚市にオープンした脳卒中の方や人工関節の手術をされた方、足腰にお悩みを抱えている方を始め様々な方に密着し自費(保険外)での自宅や施設への訪問型のリハビリ整体です。

自費訪問リハビリ整体の特徴は

自宅や施設を訪問し病院で行われるリハビリと整体院で行われる施術の要素を併せ持つ生活に密着した業界初の生活圏全般をサポートし生活の質の向上を目的とした”自費リハビリ施設となっています。

リハビリ整体リ・サンテには医療機関で脳卒中後遺症の方や、人工関節の術後、骨折後などの身体を回復させるためのリハビリに従事し、高齢者のフレイル対策や介護予防、転倒予防の研修を受けた理学療法士(国家資格)の資格を持ったスタッフが在籍しています。

ここで培った知識を生かし、自宅や施設を訪問させて頂き、皆さんのお悩み事をを解決するために一人一人の身体の状態を把握し完全個別式のリハビリ&整体サービスを提供しています。

当自費リハビリ整体では単なる『マッサージ』や『筋力トレーニング』だけで終わらず、最新の予防医学をもとに個人個人のお身体に合わせたプログラムを作成し30分~60分間完全マンツーマンで施術させて頂きます。

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