1日の歩数とサルコペニア有病率の関係『横断研究』

この投稿は、『～兵庫自費訪問リハビリ整体リ・サンテ宝塚～』が脳卒中や骨折、人工骨頭の手術後、腰痛のリハビリテーションに従事する医療従事者の方や、高齢者の転倒・介護予防に興味がある方に向けエビデンス情報を発信します。少しでも皆様のお役に立てればと思っています。

皆さん、理学療法士やご家族、お医者様など様々な方から『歩かないといけない！』『歩きなさい！』と言われたことはありませんか？

そうは言われるけど、一体どのくらい歩けばいいの？本当に歩いて効果があるの？と思われるかもしれません。

そこで今回は、「1日の歩数とサルコペニア有病率の関係『横断研究』」について報告されている論文をご紹介させていただきたいと思います。

1日の歩数とサルコペニア有病率の関係『横断研究』

本日紹介する論文

研究の目的

『日々の歩数とサルコペニアの有病率の関係を明らかにすること』

方法

横断研究

対象

介入方法

●対象者の日々の歩数を評価

→歩数は、身体活動量を簡便に測定できる指標であり、日々の運動習慣や活動レベルを反映できる

→対象者を歩数の多い群、少ない群に分類し、歩数の違いがサルコペニアの有病率にどのように影響を与えるかを検討しました。

比較

●対象者を日々の平均歩数に基づいて複数の群に分類し、歩数の少ない群と多い群のサルコペニア有病率を比較

→具体的に、歩数が一定の基準（例：5000歩、8000歩、10000歩など）を下回る群と、それを超える群の間での有病率の違い

※歩数が多いほどサルコペニアのリスクが低下するかどうかが明らかにされる

アウトカム

●サルコペニアの有病率を評価

→筋肉量の測定には、デュアルエネルギーX線吸収測定法（DXA）や生体インピーダンス分析（BIA）などを用いる

→筋力は握力などの測定により評価

結果

●具体的には、5000歩未満の群ではサルコペニアの有病率が最も高く、8000歩以上歩く群では有病率が有意に低下

→この結果は、歩数が増加するにつれて筋肉量や筋力の維持・向上が期待できることを示唆す

●8000歩から10000歩の範囲で有病率の減少が顕著であり、これがサルコペニア予防における目安となることが示唆

→それ以上の歩数を達成しても、サルコペニア有病率のさらなる大幅な低下は見られなかったため、日々の歩数が増えるほど無制限に効果が高まるわけではないことが分かった

まとめ

今回の研究では、日々の歩数が増えるほどサルコペニアの有病率が低下することを示唆されました！

特に8000歩から10000歩程度がサルコペニア予防に効果的な目標となり得ることが分かりました！

高齢者に対しては、適度な歩行運動を推奨することが、サルコペニア予防において有効であると考えられます。

しかし、この研究は横断研究であるため、因果関係を証明することはできません。また、歩数以外の要因、例えば食事や他の身体活動（筋力トレーニングなど）の影響も考慮すべきであり、これらを含めたさらなる研究が必要となっています。

今回ご紹介した論文がリハビリで歩行を行う際や、自主トレとしての散歩指導を行う際の説明などに活かしていただければと思います。

兵庫県宝塚市の自費訪問リハビリ整体　リ・サンテとは

自費訪問リハビリ整体リ・サンテは、兵庫県宝塚市にオープンした脳卒中の方や人工関節の手術をされた方、足腰にお悩みを抱えている方を始め様々な方に密着し自費（保険外）での自宅や施設への訪問型のリハビリ整体です。

リハビリ整体リ・サンテには医療機関で脳卒中後遺症の方や、人工関節の術後、骨折後などの身体を回復させるためのリハビリに従事し、高齢者のフレイル対策や介護予防、転倒予防の研修を受けた理学療法士（国家資格）の資格を持ったスタッフが在籍しています。

ここで培った知識を生かし、自宅や施設を訪問させて頂き、皆さんのお悩み事をを解決するために一人一人の身体の状態を把握し完全個別式のリハビリ＆整体サービスを提供しています。

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