「夜中の“足のつり”を防ぐには?薬に頼らない最新の科学的アプローチ」― 足のつりを予防する非薬物療法のエビデンス ―

論文情報

この投稿は、~兵庫自費訪問リハビリ整体リ・サンテ宝塚~』が脳卒中や骨折、人工骨頭の手術後、腰痛のリハビリテーションに従事する医療従事者の方や、高齢者の転倒・介護予防に興味がある方に向けエビデンス情報を発信します。少しでも皆様のお役に立てればと思っています。

夜中に突然「ふくらはぎがつる!」という経験はありませんか?


高齢者だけでなく、スポーツ愛好家や立ち仕事の多い方にもよく見られるこの「筋けいれん」。
しかし、多くの場合「水分不足」「ミネラル不足」といった誤解が先行し、
根本的な対策が取られていないのが現状です。

※水分やミネラルが必要でないわけではありません

そこで今回は、『薬を使わずに下肢の筋けいれんを予防する方法について』
医学的根拠をまとめたシステマティックレビューをもとに、ご紹介します

「夜中の“足のつり”を防ぐには?薬に頼らない最新の科学的アプローチ」― 足のつりを予防する非薬物療法のエビデンス ―

本日紹介する論文

参考文献

Non-drug therapies for the secondary prevention of lower limb muscle cramps.2021

研究の目的

本研究の目的は、


薬を使わずに下肢筋けいれんを再発予防できる方法」を明らかにすること。

方法


研究デザイン
 無作為化比較試験(RCT)を中心としたシステマティックレビュー


検索データベース
 MEDLINE、EMBASE、CINAHL、Cochrane Libraryなど


評価項目
 ①筋けいれんの発生頻度、②重症度、③持続時間、④生活の質(QOL)


評価期間
 短期(数日~数週間)から中期(数ヶ月)までを含む

対象

対象

• 成人(高齢者・スポーツ選手を含む)で、特定の疾患(糖尿病・末梢神経障害・腎疾患など)に起因しない下肢けいれんを持つ者。

除外基準

•薬剤性けいれん、神経筋疾患、妊娠中など。

介入方法

レビューで抽出された主な非薬物介入は以下の通りです。

1.ストレッチング(Stretching)
 - 特にふくらはぎのストレッチを寝る前に実施。
 - 回数:1日1〜2回、各30秒×3セット。
 - 効果:有意に夜間けいれんの頻度を減少。

2.神経筋電気刺激(NMES)
 - ふくらはぎの筋に低強度の電気刺激を定期的に与える。
 - 週2〜3回実施で、けいれんの再発リスクを軽減。

3.軽度運動(Gentle Exercise)
 - 睡眠前の軽い足関節運動やウォーキングなど。
 - 循環改善と筋スパズム抑制の効果あり。

4.その他(温熱・マッサージ)
 - 温熱刺激やマッサージはエビデンスが限定的。
 - 短期的な症状緩和効果はあるが、長期的な再発予防には弱い。

    比較

    対照群:ストレッチを行わない群、または通常生活群。

    ⇒結果比較は「けいれん頻度」「けいれん発作の持続時間」で行われた。

    結果

    ストレッチングは一貫して有効。
     ⇒夜間けいれんの頻度を週平均2~3回から1回以下に減少。


    NMESも中等度の効果を示し、
     ⇒筋緊張閾値の上昇(=つりにくくなる)が確認された。


    温熱や軽運動のみでは有意差は小さい。


    副作用報告はなし(安全性は高い)。

    👉 特に、寝る前の下腿三頭筋ストレッチが
     最も再現性が高く、簡便で効果的な方法と結論づけられた。

    結論とまとめ

    • 下肢筋けいれんの非薬物的予防法として、ストレッチが最も推奨
    • NMESは補助的手段として有望
    • 温熱やマッサージは症状緩和レベルにとどまる
    • 定期的で継続的な実施が効果を維持する鍵

    薬に頼らずに下肢の筋けいれんを予防するためには、毎日のストレッチが最も科学的に裏付けされた方法です。

    特に高齢者や運動不足の方にとって、「寝る前3分のストレッチ習慣」が、
    夜中の足のつりを防ぐ最良の予防薬となる可能性
    があります。

    理学療法士としての臨床応用

    理学療法士として、次のようなアプローチが臨床で有効:

    1. 就寝前ストレッチ指導
       - ベッドサイドでできる「壁押しふくらはぎストレッチ」や
        「タオルストレッチ」を実践指導。
    2. 筋緊張閾値を上げる運動療法
       - アキレス腱反射の過敏性を抑える軽運動(足関節背屈運動など)を導入。
    3. 再発予防プログラム化
       - 高齢者施設や訪問リハでも継続できる「5分間ストレッチルーチン」を提案。
    4. 水分・電解質指導との併用
       - エビデンス的には非薬物の主軸はストレッチだが、
        水分・塩分補給の基本的生活指導も合わせて行うと効果が持続。

    兵庫県宝塚市の自費訪問リハビリ整体 リ・サンテとは

    自費訪問リハビリ整体リ・サンテは、兵庫県宝塚市にオープンした脳卒中の方や人工関節の手術をされた方、足腰にお悩みを抱えている方を始め様々な方に密着し自費(保険外)での自宅や施設への訪問型のリハビリ整体です。

    自費訪問リハビリ整体の特徴は

    自宅や施設を訪問し病院で行われるリハビリと整体院で行われる施術の要素を併せ持つ生活に密着した業界初の生活圏全般をサポートし生活の質の向上を目的とした”自費リハビリ施設となっています。

    リハビリ整体リ・サンテには医療機関で脳卒中後遺症の方や、人工関節の術後、骨折後などの身体を回復させるためのリハビリに従事し、高齢者のフレイル対策や介護予防、転倒予防の研修を受けた理学療法士(国家資格)の資格を持ったスタッフが在籍しています。

    ここで培った知識を生かし、自宅や施設を訪問させて頂き、皆さんのお悩み事をを解決するために一人一人の身体の状態を把握し完全個別式のリハビリ&整体サービスを提供しています。

    当自費リハビリ整体では単なる『マッサージ』や『筋力トレーニング』だけで終わらず、最新の予防医学をもとに個人個人のお身体に合わせたプログラムを作成し30分~60分間完全マンツーマンで施術させて頂きます。

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